2026年6月20日・21日の2日間、庭屋いぶきは北海道各所にて「大地の再生ワークショップ」を開催しました。
子どもから大人まで一緒に自然と向き合い、場の声に耳を澄ませながら、空気と水が心地よく巡る環境づくりを学び、実践した2日間。その様子をご紹介します。
庭屋いぶきのワークショップでは、「まず自然を知ること」を大切にしています。
Feel度Walkで園庭をゆっくり歩く
虫や植物、水や風の流れを観察する
発見したことを絵や言葉で共有する
大地の再生士・佐藤俊が、その土地の空気と水の流れを読み解きます。
「なぜこの場所に水が溜まるのか」
「どこへ空気を通せば園庭が元気になるのか」
自然の仕組みを、実際の現場を歩きながら学びます。
点穴づくり
植栽帯づくり
土壌改良
樹木や宿根草の植栽
親子みんなで力を合わせ、自然の循環を取り戻す園庭づくりを行います。
6/20北海道伊達市にあります。ひびきの村「マルベリーの森のおうち」にて大地の再生WSを開催しました。主催:北原辰也さん(ひびきの村/はったつやさん)
午前中は、庭屋いぶきお馴染みのFeel度Walk。
すぐに作業を始めるのではなく、まずはゆっくりと森を歩き、その場所と仲良くなる時間です。
虫や鳥の姿を見つけたり、水の流れや地形を観察したりしながら、「この場所はどんな環境なのだろう?」と五感を使って感じていきます。
参加者それぞれが見つけたことを、共有したあと、大地の再生士・佐藤俊による見立てを行いました。
空気はどこから入り、どこで滞っているのか。
水はどのように流れ、本来どこへ向かおうとしているのか。
大地の再生の視点から、その土地が本来持っている流れを読み解き、これから行う作業の意味をみんなで共有しました。

午後はいよいよ実践です。
最初に取り組んだのは、建物周辺の「風の草刈り」。
建物のまわりは、草をただ短く刈るのではなく、高低差をつけながら、かまぼこ状のやわらかな起伏を描くように刈り進めます。
こうすることで、地表に空気の流れが生まれ、湿気がこもりにくくなり、建物を健全な状態へと導いてくれます。
さらに、水脈沿いや人が歩く動線にも風の道をつなげ、敷地全体に空気が巡る環境を整えていきました。

建物裏では、水脈の滞りが見られました。
参加者みんなで水脈を丁寧につなぎ直し、本来の流れを取り戻していきます。
目には見えない地下の環境ですが、水と空気が巡り始めることで、植物だけでなく、人にとっても心地よい場へと少しずつ変化していきます。

幼稚園のエントランスでは、洗い場の水が溜まりやすく、歩きにくい状態になっていました。
まずは深めの溝を掘り、水が自然に斜面へ流れるよう勾配を整えます。
その溝には現地の石を敷き詰め、機能性と景観を兼ね備えた石畳風の洗い場へ。


さらに、人の出入りが多く踏圧を受けやすい場所には、流線型の遊歩道を整備しました。
路盤には炭とくん炭を敷き、仕上げにウッドチップを重ねることで、柔らかく歩きやすい道に。
遊歩道の両側には、約10種類の宿根草を参加者全員で植栽しました。
これから季節ごとに花を咲かせ、子どもたちを優しく迎えてくれるエントランスへと育っていきます。

庭屋いぶきのワークショップは、単に施工技術を学ぶ場ではありません。
その土地を観察し、自然の流れを理解し、人も自然も心地よく暮らせる環境をみんなで育てていく時間です。
風が通り、水が巡る。
そんな小さな変化の積み重ねが、未来の森や暮らしを豊かにしていきます。
北海道・ひびきの村でも、多くの笑顔とともに、新しい風の道が生まれました。
ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました。